子どもの難病③
診断がつかない不安
症状の原因がわからない怖さを抱え、ただただ付き添うことしかできない日々。
先生も判断がつかず、専門医に掛け合ってくれている。
本人も大学病院の小児科では古株になってしまい、日に日に慣れていき、看護師さんと仲良くなり、お友だちもできたりと順応し始めていた。
退院するお友だちを見送る切ない小さな背中が忘れられない。
ある時は、8人部屋に一人になってしまったこともあり、殺風景で、さすがに寂しくなってしまった…😞
「貸しきり部屋だね✨ぜいたく✨」「映画も大音量で観れちゃうね!!」と、冗談をいいながら。
毎日ほとんどの時間を柵付ののベッドの上で過ごし、トイレやプレイルームへの移動も車イス生活に…。歩行禁止令が出ていたのだ。
外は桜が満開に咲いている…🌸
Sと二人で窓越しに桜を見る。
Sを抱っこして二人で桜を眺めた。
「早くお外で見たい…」と涙目に…
「ごめんね…来年はお外で見ようね」と、心の中でつぶやく母
今年の桜は、心が弾まない…
悲しませる桜なんて、早く散ってしまえ❗
そんな風に思っていた。
子どもの前で涙を流すわけにはいけないので、無理をしてでも、どんなに不安でも、どんなに不憫でも、笑顔で楽しく過ごせるように❗
あの2週間は悪夢のようでした。
病院の外に出たとたん、張り積めていた線がプチっと切れ、涙が溢れる
帰路の車の中では号泣
自宅近くなると、車を路肩に停め、涙をぬぐい、今度はFに悟られないよう元気に帰宅する…
早く病名がつきます様に…
変わってあげられるものなら変わりたい…
神様なんて、存在しないのかも…
小さな身体の隅から隅まで検査をし、入院2週間目に、やっと病名が判明した。
つづく…