子どもの難病②
鮮血の鼻血が40分以上ダラダラ出ることが異常であることは、なんとなく理解していた。
若い医師から取り敢えず、採血をするとの説明を受け、Sは診察室に…
待っている間、色々なことが頭をよぎる。
たいして豊富でない医学の知識が頭をめぐる。『鼻ほじりすぎじゃないの⁉白血病⁉敗血症⁉何なの⁉どうなっちゃうの⁉』
10分程度の時間が30分に感じる。
やっと、医師が説明に入り、「白血球の数値は正常値内だが、大量の出血のため、白血球の数値も低くなっている。今の段階では何とも言えないが、精密検査を受ける必要がある。大きな病院へ行く必要があるため、今日は入院することになると思う」とのこと。
夫婦共々、不安で胸がいっぱいになる。
前にお世話になった大学病院へ急遽検査入院することに…
Sは不安と眠気で、朦朧としている。
歯医者も予防接種も大嫌いでいつも大泣きしているS…
到着後、ベッドに横になり点滴を注入されることに…
昼間の元気な様子からの信じられない光景を前に、手を握ってあげることしかできない。
時刻は深夜1時過ぎ…
取り敢えず、近所に住む姉と実家の母にメールで事態を報告することに…
その大学病院は親が同伴して泊まることができないため、泣いて帰りたがるSを説得して、帰路についた…